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「外伝」 第七十五話 「情報機関の残置」

 一ヶ月以上も外伝の更新をSTOPしておりましたが、改めてスタート致します。
実は現在、84歳の戦陣の断章の総纏めとして、新サイトを製作中です。
内容は、ニューブリテン島での記録、戦陣の断章とマーカス岬の戦闘を網羅し、
当時の秘蔵画像などをご紹介できればと考えております。
資料としての正確さをモットーに、戦史叢書、公刊戦史、数々の市販図書、
そして当時を知る方々の証言を照らし合わせて、纏め上げようという物です。
終戦後の作業の様子や、各集団のお話、そして、このブログがきっかけで
情報交換をはじめた方々の、お話も随時追加していく予定です。
完成後にこちらでもご紹介致しますので、気長にお待ち頂ければ幸いです。

 さて、タイトルの情報機関の残置ですが、
カ号作戦の発動に伴い、第八方面軍は第十七師団に対して、
敵中に孤立残存して情報を収集すべき小部隊の残置を命じました。
第十七師団長はこれに従い次の各部隊を配置し方面軍直轄としました。
記録に残っている部隊は
タ機関(ダンピール岬附近の山中)
歩兵第五十四聯隊の中川少尉以下十八名。
カ機関(ガブブ附近の山中、ロロ山)
歩兵第五十四聯隊の森田中尉以下十六名。
勇機関(ウラモア附近の山中)
歩兵第百四十一聯隊の稲木少尉以下十名。
これらの諸機関の任務は、敵艦隊、航空その他部隊の情報収集、報告の他
カ号作戦の援護の目的にあった。
三月の初めに設置し、さし当たって四ヶ月間の行動を目途として行動を開始、
各種の準備をした。タ機関については、当初予備役将校の吉尾少尉に
発令されたが、師団司令部の指示で陸士五十六期の中川少尉に変更となった。
 残置後、間もなく部隊との通信は途絶したが、タ機関からは五月二十日、
「われ突撃する」との通信を最後に状況は不明となり、
カ機関は五月上旬交戦中との通信を最後として報告してきたが、
二名が負傷の為に捕虜となり他は全滅した。
ウラモアの勇機関は下山の命令を受け任務を果たし無事本隊に復帰した。
戦史叢書によると、カ機関の捕虜は一名と記されている。

※引用抜粋
・戦史叢書 南太平洋陸軍作戦1~5
・戦陣の断章 同著 マーカス岬の戦闘
by Switch-Blade | 2005-10-08 02:18 | 第七十一話~第八十話

対戦車手段不十分な場合の防御戦闘

by Switch-Blade
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