「外伝」第六十話 「米軍の攻勢」

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 主抵抗陣地の直前に陣地を占領し、たえず陣地内に侵入して攪乱行動をする日本軍は、
米軍にとってわずらわしい存在であった。そこで一月初頭、米軍は既述のように
三回出撃して攻撃してみたが効果は皆無。戦車と航空支援を増加して
強力な攻勢を実施する事を考えた。
フィンシハーフェンから海兵師団の軽戦車(M3系)一個中隊がマーカスに到着。
この戦車は南太平洋地区で頻繁に使用されていた。
三日間の歩戦協同訓練ののち一月十六日午前六時を期して
攻撃が開始されることになった。
五十九話に両軍の配備要図が期されているので参考にして頂きたい。
当然、大隊は戦車の出現を予想していた。十三日ごろから戦車らしい機関音が、
岬の先端から聞こえていたのである。大隊は捕獲した対人地雷約三十を
戦車の主攻を予想する左第一線中隊正面に埋めた。
地雷の数が少ないので右第一線中隊の正面は、捕獲した有刺鉄線を一条張った。

 一月十六日は、日本の内地を思わせるような好天気であったが、
早朝からB-25を主体にB-24、P-38など約五十機による爆撃が始まった。
地軸を揺るがす炸裂音、壕内に吹き込む爆風、閃光で、狭い陣地は覆われた。
およそ二十分ほどの爆撃であった。すでに外伝では既述ではあるが、
戸伏大隊の将兵には二時間にも三時間にも思われる長い時間に感じられた。
爆撃が終わると戦闘機による掃射が始まった。それと呼応するように
砲兵と迫撃砲による集中射撃が開始された。


※参考文献 引用
・戦史叢書 南太平洋陸軍作戦1~5
・「戦陣の断章」及同著「マーカス岬の戦闘」
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by Switch-Blade | 2005-05-15 16:26 | 第五十一話~第六十話 | Trackback | Comments(0)