2004年 09月 11日
「外伝」 第十話
マラリアについては、前にも触れたと思いますが、南方戦線では最重要な課題でした。
というのは・・40度からの熱で一日おきにガタガタとふるえがきて
「この世」ではない状態になります。
本にも書いたように当初はアテブリン、アクリナミン、プラスモヒン、ヒノラミンといった予防薬もあったのですが、当然底をつき、蚊帳をつって寝ても蚊はどこからでも入って
きますからマラリアによる被害は南方戦線にはつきものです。
米軍の方はどうだったか判りませんが、マラリアとの戦いでもあったのです。
三日熱、四日熱とか熱帯熱があり戦力の低下は避けられませんでした。
次に歯の治療のことですが、勿論今の器具とは比較出来ませんが、
治療台をはじめなんでもありました。
要は、総てが内地と全く同じということです。
ただ爆撃でふっとばされなにかと不自由だったことは当然でした。
当時の日本軍の装備は、米軍のそれとは比較になりませんでしたが、
所謂「大和魂」と「天皇の軍隊」で戦ったということでしょう。
それでも最後まで負ける気はしなかったのですから、
当時の教育の徹底ぶりが判るというものですね。
戦場では「神風」を期待するなどということはありませんでした。
あのような戦闘をくぐりぬけてきた人間が、冷静に現場を見据えつつも
最後まで戦うのだ!と、思わせたものは一体なんであろうか?
「負ける気はしない」!!
著者は当時の教育の徹底ぶりと言ってはいるが、実際・・・
もしも自分がこの戦場で戦っていたら・・・
どのように思っていただろう?
「負ける気がしない!!」
生意気だが自分も同意見である。と、思いたい。 by Switch-Blade
by Switch-Blade
| 2004-09-11 03:52
| 「外伝」第一話~第十話