「外伝」 第三十五話 「雨が降ろうが槍が降ろうが!」 

 士官学校在校中、南久留米の駅から演習に出かける。
台風襲来で朝から強風雨である。我々は貨車に乗らされた。
貨物扱いか?貨車がグラグラ揺れる、倒れやしないかと心配だ。
様子をみて発車した。なんとも不安な演習行であった。
士官学校での行事予定は、雨風など問題にしない。
高良台という赤土の演習場がある。
(今は自衛隊幹部候補生学校が利用)

生憎私が雨の日に小隊長の役に当たっていた。
雨の中赤土で泥んこになって指揮に当った。
大声で号令を張り上げる。部下候補生も私の指揮によって匍匐前進をやる。
演習を終了すると全員泥んこである。学校に帰れば当然洗濯。
夜の点呼までには洗濯を終えなければならない。
へとへとに疲れているがこれも訓練のうち。
戦場では否応もないのであるから・・・実戦に備えての訓練というものである。
卒業間際、区隊長との個人面談で前期の演習話に及び

「よくやった。戦場でもな・・・」とねぎらわれた。
不覚にも思わずボロボロと落涙した。

      青春時代の感激の一幕でした。                


新!戦陣の断章   
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by Switch-Blade | 2004-11-17 22:42 | 第三十一話~第四十話 | Trackback | Comments(0)